井桁(いげた) 
 
 井桁、井筒ともに井戸の地上に出た井戸枠の部分を指します。井戸は人間の生活に欠かせない「水」にかかわるところから、もんにさいようされました。本来は同じものなのですが、紋章では、井筒は正方形、井桁は「井」が菱形に変形したものをいい、区別しています。井桁紋は江戸時代に盛んに使われました。多くは井の字の付く諸家が用いています。
 古い記録としては、朝倉氏の重臣であった甲斐常治の子、千菊丸の武具に家紋の井桁をちりばめた金銀の金物を用いるということが「文正記(文正元年=1466成立)」に記されています。甲斐氏の紋は「見聞諸家紋』にも井桁とされています。また諸家紋には石井・長井氏の紋が記され、長井氏のものは総角のなかに井桁を据えた意匠です。さらに遠江の井伊氏の家紋は筆記体の「井の字紋」で勢いを感じさせる紋となっています。

参考資料 講談社「家紋と家系辞典」他

     

井桁

陰井桁

丸に井桁

糸輪に井桁

太井桁

     

腰低細井桁

石持ち地抜井桁

三角井桁

組み井桁

反り井桁

     

子持ち組井桁

本影井桁

重ね井桁

違い井桁

上下組合わせ井桁

     

細輪にイの字笹

結び井桁菱

井桁崩し

イ菱

中輪に結い井桁

     

丸に折れ井桁

八角井筒に井桁

細輪に井桁崩し

唐井桁

井桁桐

     

糸輪に五つ井桁

糸輪に籠目井桁

三つ寄せ井桁

細輪に三つ割り井桁

中輪に三つ持ち合い井桁

     

三つ盛り井桁

庵井桁崩し

井桁庵に花菱

井桁に木瓜

太井桁に花菱

     

井桁に花菱

井桁に片喰

井桁に蔦

井桁に桔梗

井桁に五三桐

     

   

丸に組み井桁

丸に組み合い井桁

   
     
    

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