雁・雁金(かり・かりがね) 
  

 ガンのことで、雁金ともいう。雁は昔から「幸せを運ぶ鳥」として知られていた。二千年もむかし、中国で蘇武という人が匈奴(きょうど)の内紛に巻き込まれて捕われ、ガンの足に手紙をつけて放ったことにより、19年目に願いがかなって帰ることができた。この故事から手紙のことを「雁書(がんしょ)」という。
 雁紋を用いた武家としては、古代豪族滋野氏から出た信濃の海野一族、同じく信濃に勢力を培った清和源氏頼季流の井上・赤井氏らが有名でそれぞれ代表紋となっている。『太平記』には小串次郎左衛門が直垂に「二雁」を捺したことが記され、『見聞諸家紋』にも小串氏が見え可愛らしい二つ雁の絵が記されている。また『羽継原合戦記』にも「水に雁は小串五郎」とあり、雁紋と小串氏とは見事に一体化していたことが知られる。ちなみに『見聞諸家紋』には井上氏の二つ遠雁、進藤氏、大西氏の二つ雁紋、高宮氏の丸に三つ雁紋が収められている。さらに越智氏の竜胆に二つ遠雁紋、飯尾氏・高安氏の鉸具に雁紋、大芋氏の菊水に二つ雁紋など他の紋と組み合わせたものも多い。

 

参考資料 講談社「家紋と家系辞典」他

 
     

雁金

陰雁金

丸に雁金

石持ち地抜き雁金

月輪に豆雁金

     

剣尻雁金

結び雁金

陰結び雁金

細輪に結び雁金

石持ち地抜き
結び雁金

     

丸に三つ山結び雁金

奴形雁金

結び雁金輪に
豆雁金

尻合わせ
二つ結び雁金

輪違い雁金

     

金輪雁金

釜敷き雁金

尻合わせ
三つ結び雁金

陰尻合わせ
三つ結び雁金

頭合わせ
三つ結び雁金

     

尻合わせ
四つ結び雁金菱

増山雁金

中輪に二つ雁金

中輪に頭合わせ
二つ結ぴ雁金

尻合わせ三つ雁金

     

頭合わせ三つ雁金

丸に頭合わせ
三つ雁金

丸に嘴合わせ
三つ雁金

鞠挟みに三つ雁金

三つ雁金に巴

     

小串雁金

違い雁金

三つ盛り雁金

三つ斜め雁金

三つ重ね雁金

     

花房雁金

四つ盛り雁金菱

糸菱に覗き雁金

菱に結び雁金

雁金菱

     

糸巻き雁金

対い嘴合い雁金

対い雁金菱

三つ寄せ対い雁金菱

尻合わせ
四つ雁金菱

     

五つ雁金車

六つ雁金に武田菱

八つ雁金車

重ね四つ結び雁金に違い鷹の羽

雁金三つ扇

     

梅に五つ雁金

飛び雁

石持ち地抜き飛び雁

二羽飛び雁

三羽飛び雁

     

   

薄輪に四羽飛び雁

三羽追い雁

   
    

インデックスに戻る