日本の色名には、固有の伝統的な色の名前が、数多くあります。どの色も、名前をきくだけで、不思議とイメージが浮かんできます。
美しさの微妙な違いを、的確にとらえ楽しむ、日本人の繊細な感覚を、それらの名前から知ることがでます。

   
  海松色(みるいろ)
  
  

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みるいろ

みるいろ


16進表記4【#b9cb36】
RGB(114, 109, 64)





磯の岩などに付着している藻のことで、それにちなんだ暗い緑色で、オリーブ・グリーンのような色に用いられます。海松というのは、海藻類ミル科の階層で磯や岩石に着生し、「万葉集」や「風土記」などにも記されています。楊梅の鉄媒染で染めていたとされています。

色名としては古く、平安時代以降から用いられていたようですが、中性、近世と引き続き人気がありました。一般的には年配の人向けのキモノの色として用いられることが多かったようですが、祝儀の折のおめでたい色とされていたようです。

オリーブ系統の色名をもたなかったわが国では、海松色という色名は貴重なもので、この幽暗でクールな色調は、中世において鎌倉武士や室町文化人に用いられたと思われます。江戸時代になって、粋好みからこの色調も広く愛好され、流行色名も派生したようです。

  
 
 

   
   

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きものは意外と柔軟性に富んでいます
帯だけでなく、帯〆や帯揚げ、かさね衿を変えるだけで、印象はおどろくほど変わります。
同じ色のきものなのに、明るく見えたり、おちついたり・・・・・・・。

着物を楽しむとき、いつもあたまを悩ませるのが、着物と帯や小物のコーディネート、というお話をよく耳にします。そんな時、むかし着物は普段着だったことを考え、自分なりのコーディネートでいいんだという思いにいたれば、お悩みは解決下も同然。そして、少しだけ色あわせになれてくれば、もっと楽しく着物が着れるようになるでしょう。

その日の気分や、お出かけの場所など、あなたのセンスのみせどころ・・・!?
でも、ちょっと自信のない方は、下の特集を参考にして、あなただけのコーディネートを
見つけてみてはいかが。
   
  

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  大人のピンク術 私に似合うピンクみつけた
   
 私ににあう自分色のピンクを見つけたい、大人のピンク。
   
   

【牡丹系の色】

  

牡丹系

ピンクの中でも最も存在感のある牡丹色。赤紫がにあうのは、大胆にして優雅さをそなえたタイプ。成熟した華やかさを漂わせ、色に負けない強さを秘めています。

帯揚げと帯の色

上が帯揚げ下が帯の色

上が帯揚げ下が帯の色

 
   
   

【薔薇系の色】

  

薔薇系

女性的な甘さと、男性的な活発さを両方持ったタイプ。周囲にも好感をもたれる方で、甘さを含んだ華やかな色が似合います。

上が帯揚げ下が帯の色

上が帯揚げ下が帯の色

 
   
   

【秋桜系の色】

  

秋桜系

秋桜色の中でも透明感のある色。楚々とした淡い色合いに似合う白い肌を持ち、爽やかな印象できものを着こなす品格をもった方です。

上が帯揚げ下が帯の色

上が帯揚げ下が帯の色

 
   
   

【秋桜系の色】

  

秋桜系

もう一つの秋桜色は、赤みを帯びた華やかさをもつ色です。素直で親しみやすく几帳面、優しい秋桜色で、常に周囲を和ませる方です。

上が帯揚げ下が帯の色

上が帯揚げ下が帯の色

 
   
   

【梅系の色】

  

梅系

一見、甘い色ですが、この色が似合うのはクールで理知的なタイプ。持ち前のさっぱりとした印象できれいを着こなします。

上が帯揚げ下が帯の色

上が帯揚げ下が帯の色

 
   
   

【桜系の色】

  

桜系

効率的に物事を運ぶ右脳派でありながら、目立つことは好まず控えめな印象を与えます。透明感のあるピンクを選んで、エレガントかつモダンな装いを。

上が帯揚げ下が帯の色

上が帯揚げ下が帯の色

 
   
 

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この記事は世界文化社 「婦人画報2007春」から引用しています