日本の色名には、固有の伝統的な色の名前が、数多くあります。どの色も、名前をきくだけで、不思議とイメージが浮かんできます。
美しさの微妙な違いを、的確にとらえ楽しむ、日本人の繊細な感覚を、それらの名前から知ることがでます。

   
  藍鼠(あいねず)
 

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あいねず

あいねず16進表記【#6c848d】
RGB(108, 132, 141)
  

【同類語】

藍生鼠、相生鼠、藍味鼠
藍気鼠、青袋鼠

【由  来】

色、色・哺乳類




藍色がかった鼠色、むしろ灰色味の青色に用いられることが多いようです。藍味鼠とか藍生(あいおい)鼠や相生鼠とかもいったようです。藍生とは縁起を担いで相生に掛けた言葉です。相生は一つの根から二つの幹が出ることをいい、夫婦ともに長生きをする相老にも通じるめでたい言葉であり、藍生にも掛けた。

色名に鼠が用いられたのは江戸時代からで、何々鼠と称する鼠色が次々とでてきたのは江戸中期頃からです。江戸時代、一般庶民の生活の中で「鼠、藍、茶」の3色は、幕府から「おかまいなし」の色として通っていましたが、その3色以外に、実際は、少し変化をつけた色も用いられていました。その一つが、この「藍鼠」です。これは、藍染で薄浅葱に下染めした後、櫟などの鉄媒染で染め重ねたとされています。

和の伝統色名には「灰」と言う文字はあまり用いられません。これには江戸元禄の時代、「灰」は焼け跡を連想させることから火事を嫌ったこにはじまり、灰色系の色の呼び名に「鼠」を当てたと言われています。また、粋好みの傾向から無彩色が見直され、鼠という色名が広く愛されるようになったようです。その中でも藍鼠は好まれた色のようです。

  
 
 

   
   

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きものは意外と柔軟性に富んでいます
帯だけでなく、帯〆や帯揚げ、かさね衿を変えるだけで、印象はおどろくほど変わります。
同じ色のきものなのに、明るく見えたり、おちついたり・・・・・・・。

着物を楽しむとき、いつもあたまを悩ませるのが、着物と帯や小物のコーディネート、というお話をよく耳にします。そんな時、むかし着物は普段着だったことを考え、自分なりのコーディネートでいいんだという思いにいたれば、お悩みは解決下も同然。そして、少しだけ色あわせになれてくれば、もっと楽しく着物が着れるようになるでしょう。

その日の気分や、お出かけの場所など、あなたのセンスのみせどころ・・・!?
でも、ちょっと自信のない方は、下の特集を参考にして、あなただけのコーディネートを
見つけてみてはいかが。
   
  

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  大人のピンク術 私に似合うピンクみつけた
   
 私ににあう自分色のピンクを見つけたい、大人のピンク。
   
   

【牡丹系の色】

  

牡丹系

ピンクの中でも最も存在感のある牡丹色。赤紫がにあうのは、大胆にして優雅さをそなえたタイプ。成熟した華やかさを漂わせ、色に負けない強さを秘めています。

帯揚げと帯の色

上が帯揚げ下が帯の色

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【薔薇系の色】

  

薔薇系

女性的な甘さと、男性的な活発さを両方持ったタイプ。周囲にも好感をもたれる方で、甘さを含んだ華やかな色が似合います。

上が帯揚げ下が帯の色

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【秋桜系の色】

  

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秋桜色の中でも透明感のある色。楚々とした淡い色合いに似合う白い肌を持ち、爽やかな印象できものを着こなす品格をもった方です。

上が帯揚げ下が帯の色

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【秋桜系の色】

  

秋桜系

もう一つの秋桜色は、赤みを帯びた華やかさをもつ色です。素直で親しみやすく几帳面、優しい秋桜色で、常に周囲を和ませる方です。

上が帯揚げ下が帯の色

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【梅系の色】

  

梅系

一見、甘い色ですが、この色が似合うのはクールで理知的なタイプ。持ち前のさっぱりとした印象できれいを着こなします。

上が帯揚げ下が帯の色

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【桜系の色】

  

桜系

効率的に物事を運ぶ右脳派でありながら、目立つことは好まず控えめな印象を与えます。透明感のあるピンクを選んで、エレガントかつモダンな装いを。

上が帯揚げ下が帯の色

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この記事は世界文化社 「婦人画報2007春」から引用しています