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【 先人の知恵・挨拶 】 | |
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◆ 秋の時候のあいさつ | |
9月は、初秋の候、清涼の候、秋涼のみぎり、秋の気配が感じられる頃、野山も秋色をおび、虫の声も美しく、スポーツの秋を向かえ、など。 手紙を書く際には時候のあいさつを使うときは、頭語である「拝啓」「謹啓」などに続けます。はがきの場合は頭語を省略してもかまいません。時候の挨拶は、目的や相手との関係によって、丁寧な表現や親しみやすい表現などを使い分けるのが肝要です。時候のあいさつの後に、先方の安否を気遣う文句を続けます。たとえば、ますますお元気でご活躍のこととお慶び申し上げます。皆様いかがお過ごしでしょうか、などです。時候のあいさつと安否を気遣う言葉が、一般に手紙やはがきの「前文」となります。 |
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◆ 月の呼び名 | |
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初月(はつづき) | |
新月 (しんげつ)、朔 (さく)とも呼ばれます。月が太陽と同じ方角になり,全く見えない。朔とは「遡る(さかのぼる)」の意味で、新月では月が全く見られないことから、三日月の背景にある二十八宿の星座を用いて、二日遡った場所が朔日(ついたち)とされたことに由来しています。旧暦8月初めのころの月の総称。(月齢0日頃)
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二日月(ふつかづき) |
繊月(せんげつ)、既朔(きさく)とも呼ばれます。日没後1時間前後のまだ明るい空に、繊維の様に細い月が見えることがある。季語では旧暦8月2日の月をいいます。江戸初期には吉原などの遊里の勘定は「二日払い」と定められていたそうです。二日月は恐い夜だったようです。(月齢1日頃)
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三日月(みかづき) | |
通常、新月後最初に出る月なので、「朏(みかづき・ひ)」という文字で表されることもあります。季語では旧暦8月3日の月をいいます。三日月には異称が多く、初月(ういづき)・若月(わかづき)・眉月(まゆづき)など(・・他多数)とも呼ばれます。異称の多くは最初に見える月だということで、もっとも印象深い月だったようで、三日月の鋭い形から霊力があると思われていたようです。(月齢2日頃)
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上弦の月(じょうげんのつき) | |
月入りのとき弓を張ったような形に見えるところから上弦の月・上の弓張り・玉鉤(ぎょっこう)ともいいます。玉鉤とは古代中国に儀式のとき革帯をとめた玉で作ったかぎのことだそうです。季語では旧暦8月7日の月をいいます。下弦の月を含めて弦張(ゆみはり)・恒月(ゆみはり)・半月・破鏡の異名もあります。 (月齢6・7日頃)
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十日夜(とおかんや) | |
上弦の月より幾分ぷっくりとふくらんだ月。旧暦の十月の十日には、「十日夜」と呼ばれる行事があり、観月の慣習もあった。(月齢9日頃)
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十三夜(じゅうさんや) | |
特に旧暦の9月13日の十三夜は「のちの月」「豆名月」「栗名月」として十五夜についで美しいとされ、宮中では月見の宴が催されたそうです。民間でも秋の収穫を感謝する祭りなどが行われるところが多い。(月齢12日頃)
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待つ宵(まつよい) | |
旧暦の8月14日の月。満月(望月)の前夜。幾望(きぼう)、小望月(こもちづき)ともいう。幾は「近い」の意味。名月を明日に控えて待ち望む宵。(月齢13日頃)
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名月・十五夜・望月(めいげつ・じゅうごや・望月) |
十五夜は名月・中秋の名月等と呼ばれ酒宴を開き、詩歌を詠じ、すすきを飾り、団子・里芋・枝豆・栗等を盛り、神酒を供えて月を眺めた。「中秋」は旧暦8月15日のことで、7月を初秋・8月を仲秋・9月を晩秋と呼んだことに由来するそうです。二十四節気にも繋がりを持ちます。暦法が未熟だった頃、満月の日が年によって1日前後ずれることがあるため十四日・十五日・十六日の三日間を「もち月」としていた頃もあるそうです。また、十五夜・十三夜の片方だけを見ることを片見月として、忌み嫌う地方もあるそうです。 (月齢14日頃)
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十六夜(いざよい) | |
十六夜(いざよい)は「いさよう」「いざよう」からきた言葉で、ためらう・遅れるの意味から、満月より月の出が遅く月がためらっていると見立てて名がついたとされています。特に旧暦8月16日の月をいいます。 (月齢15日頃)
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立待ち月(たちまちづき) | |
満月の二日後の月。月の出を,立ったまま,まだかまだかと待っていることから。または、立ちながら待っていても疲れないうちに出て来るなどの意味があるようです。季語では特に旧暦8月17日の月をいいます。(月齢16日頃)
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居待ち月(いまちづき) | |
居待ちとは、座って待つことで十七日月よりさらに月の出が遅いため立って待っていたのでは疲れてしまうからという意味です。旧暦8月18日の月。(月齢17日頃)
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寝待ち月・臥し待ち月(ねまちづき・ふしまちづき) |
臥し待ち(ふしまち)・寝待ちとは、旧暦8月19日の月。19日頃には満月の月の出から4時間程遅くなることから、もはや月は寝て待つということになる意味です。(月齢18日頃)
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更待ち月(ふけまちづき) | |
夜も更けてからようやく出る月と言う意味で、季語では特に旧暦8月20日の月をいいます。(月齢19日頃)
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下弦の月(かげんのつき) | |
満月から新月の中間に位置して、月入りの際に半月の弦が下向きとなることから下の弓張りともいわれます。16日以降は朝まで月が残るため「有明の月」とも呼ばれます。13・15・17・23日には月待ちという月を祭る行事が特定月に行われたようです(正月・5月・9月・11月など)。(月齢21~22日頃)
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