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【 味わう 】 | |
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◆ 冬のお菓子(ふゆのおかし) | |
七五三でよく子どもたちが手に持っている千歳飴(ちとせあめ)。これは七五三のしきたりにかかわるものではありませんが、実際に食べて祝うお菓子です。子どもの健やかな成長と長寿を願うことにちなんで細長い形状になっており、縁起をかついで紅白で作られています。 同じ時期に食べられるお菓子として「亥の子餅」があります。これは、旧暦10月の初亥の日亥の刻に、子沢山のイノシシにあやかって、無病息災、子孫繁栄を祈願して食べられていたものです。お餅の回りに小豆餡を付け、イノシシの子どもに見立てた素朴なお菓子です。また、亥は火伏せの神様の使いとも言われ、炭火を使う茶の湯の炉開きにも、「亥の子餅」が出されます。 和菓子の世界には「甘さは干し柿を以って最上とする」というしきたりがありますが、甘味の基準となっている干し柿もちょうどこの季節のお菓子です。軒先に吊るされた干し柿の風景は、かつては良く見られたものですが、最近は「お取り寄せ」で食べられるのが主流のようです。 |
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◆ 柿(かき) | |
赤く熟れたか木の実や、軒先に吊るされた干し柿は、日本の秋を象徴する情景。甘いものが乏しかった時代には書きは貴重な果実だった。品種によって堅さも甘味も違い、好みも千差万別。「富有はあごでたべ、次郎は歯で食べ、種無しは舌で食べる」といわれるように、甘柿を代表する富有柿(ふゆうがき)は柔らかく、次郎柿(じろうがき)は硬めで、種無しの柿はとろけるような果肉である。果肉にゴマと呼ばれる褐色の斑点が多いほど甘いといわれているが、最近はゴマなしの甘い柿も出回っている。栄養価も高く、大き目の柿を1個食べれば、1日のビタミンCの摂取量を補い、また、飲酒前に食べると悪酔いを防ぐとも。柿の葉はおにぎりを包んだり、柿の葉寿司に使われたり、健康食品としてお茶にして飲んだりと重宝される。
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◆ 蜜柑(みかん) | |
冬の茶の間に欠かせない果物。多種多様な柑橘類の中で「炬燵でみかん」といえば一般的に温州(うんしゅう)みかんを指す。11月か12月に完熟し出荷される。かつては種のある紀州みかん最も身近なみかんだったが、種のない温州みかんが広まったのは江戸末期から明治にかけて。当時は種がない果物を食べると家系が途絶えるといわれ、女性には嫌われていたとか。クエン酸が多く疲れを取り、また、ビタミンCやビタミンA効力を持つカロチン、そしてビタミンEも多く含まれ、風邪の予防効果や美肌効果がある。
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◆ ボジョレー・ヌーボー(Beaujolais nouveau) | |
毎年11月の第3木曜日に解禁されるフランスのボジョレー地方のワインのこと。その年に収穫されたブドウ(ガメイ種)から作られるため、急速に発酵させる特殊な技術が用いられる。そのため、こくわずかに炭酸ガスが含まれ、独特な清涼感を生み出す。渋みが少なく口当たりがよい軽めのワインで値段も手頃。日本では世界の主要消費国の中でも最も早い解禁日を迎えるため、空輸されたワインを当日午前0時から販売する酒店やレストランもある。いまや晩秋の風物詩。
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